2011年07月19日
坪井さんの引退試合

少し前の話になりますが、坪井淳浩選手がZepp名古屋のリング(ケージ)で引退されました。
このブログには格闘技関係以外の方が多く見えるので簡単に書きますと(簡単に書ききれないくらいの方なんですが)
坪井さんは元々はシュートボクシングの選手で、過去あの魔裟斗選手とも対戦したことのあるストライカーでした。
SBを経て総合格闘技に転向されました。
僕が以前お世話になっていた名古屋の道場で顔をあわせたのが最初の出会いでした。
もっとも以前からSBを見ていた僕は「あっ坪井選手だ!!」と興奮しながらも、全然話しかけられなかったのがかなり昔の事ながら今でも記憶に新しいです。
実際の坪井さんはとても気さくで親しみやすく話しやすい方でした。
話をする間柄になってからは、なんとグローブを頂いたり、格闘技の生活や普段の生活で色々しんどいことがあったのですが、そういうときにフッっと電話してきてくれたりするんですよ
イチケンの子供達も「坪井先生」は大好きで、会場で写真とってもらったりもしました。
一言で言うなら強くてやさしい格闘家ですね。
現在もプロで活躍する多くの選手が坪井さんの指導を受けたことがあると思います。
その坪井さんが現役生活にピリオドを打つことになりました。
仕事をかいくぐりZepp名古屋に急行しました。
試合は涙なしでは見れないくらいの感動的な試合でした。
対戦相手の阿部選手(AACC)も「男」でしたね
引退試合の相手に指名された阿部兄選手は試合前に「花は添えるけど花は持たせない」と言っていましたが...まさにそんな試合でした。
面識もあってリスペクトしあう仲でありながら、思い残すことがないようにお互いシバキあいの試合でした。
阿部兄選手はレスリングシューズ履いた足で容赦なく前蹴り、サッカーボールキック、踏みつけを容赦なく坪井さんの顔面に叩き込んでいきます。
坪井さんもシュートボクシングの武器でもある、スゴイ音のするローキックをドカドカとぶち込んでいきます。
ラスト30秒では阿部兄選手が「思い残すことなく全て打って来い!」と言わんばかりにノーガードで応戦します。
坪井さんも容赦なくヒジを何発と打ち込んでいきます。
数初で阿部兄選手の額はカットされラストはお互い血まみれでした。
支えてもらってやっと立ってられるくらいに出し切った坪井さんに拍手と声援が鳴り止みませんでした。
プロスポーツ選手の最後って・・・華やかに送ってもらえる選手って本当に数える程度しかいないのが現実です。
格闘家にしてもリング上で引退の挨拶がある・・・それも本当に限られた選手だけかもしれません。
たいていは「ひっそり」去って行くってのが多くのパターンだと思います。
野球だって、最近だと清原選手や新庄選手・・・本当に限られた選手だけだと思いますよ
桑田選手だって赤星選手だって言うほど華やかなセレモニーがあったかと言われると・・・ね
現在は群雄割拠の格闘技界で、これだけの会場でこれだけの引退セレモニーがある選手というのは、まさに「名選手」であった証拠だし
それだけ選手にも生徒にも生徒の家族からも、なにより格闘技界から愛されていた証拠なのだと思います。
坪井さん。
本当に長い現役生活お疲れ様でした。
またお会いしたときはよろしくお願いします。
林
Posted by わんポイント@はやし at 13:26│Comments(0)
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